休日営業【その2】

休日に二人で

 

店を開けようと決めた。

 

 

 

 

その当時は今よりも

 

怪しげな通りだったが

 

 

 

「あら?

 

 

なんだか

 

電気がついてるな」

 

 

 

みたいな感じで

 

フラッとお客さんが来た。

 

 

 

入ってきたお客さんに

 

 

妻が

 

 

 

「今日は火鍋だけの

 

営業となりますが」

 

 

 

と言うと

 

 

「ホーコーしかないの?」

 

「そうなんだ。ふ~ん」

 

 

 

と言って

 

帰っていった。

 

 

 

今から7年前ぐらいは

 

火鍋といっても

 

 

船橋では、

 

ほとんど知られておらず

 

 

 

「かなべ?」って何?

 

 

って言われる始末だった。

 

 

 

結局は

 

一人のお客さんも

 

 

私の作った火鍋を

 

食べることなく

 

 

休日営業が終わった。

 

 

 

その晩、

 

妻と火鍋を食べた。

 

 

 

残りは捨てる事になった。

 

 

 

初めての休日営業は

 

散々だったが

 

 

 

妻と二人で店を開ける

 

 

 

ということに

 

踏み出した事に

 

 

大きな意味があったと

 

今ブログを

 

書きながら思う。

 

 

 

それから私と妻は

 

東日本大震災が起きる

 

 

前の週まで休日を

 

二人で店を開けた。

 

 

震災の前日

 

私は大家さんに呼ばれた。

 

 

 

賃貸契約の更新だ。

 

 

 

提示された金額は

 

200万ぐらいだった。

 

 

金なんかなかった。

 

 

 

 

やる気が漲っていようが

 

この先の展望があろうが

 

 

金が回らなくなれば

 

店は潰れるのだ。

 

 

 

 

【もしかしたら続く】