猫が教えてくれた事

今から六年ほど前の事だ。

 

 

うちの店の裏に

 

三匹の子猫が生まれた。

 

 

 

冬だったし来年まで

 

生きられるのかなぁ・・

 

なんて思ってた。

 

 

その当時は四川料理の店だった

 

うちの店も来年は大丈夫かなぁと・・

 

俺は心の中で思ってた。

 

 

 

年が明けた。

 

 

三匹の子猫は近所の人が

 

餌をあげていたのか

 

生き延びていた。

 

 

三匹がじゃれ合ってるのを見て

 

直子が名前をつけた。

 

 

虎吉、虎二、虎ちゃん。

 

 

虎吉と虎二は警戒心が強くて

 

まったく寄り付かなかったが

 

虎ちゃんは人懐っこく

 

近寄ってきて

 

100均で買ってきた玩具に

 

じゃれる位だった。

 

 

東日本大震災の後

 

三匹とも姿が見えなくなった。

 

 

直子は凄く寂しがってた。

 

 

 

それから半年後

 

どこからともなく

 

三匹が姿を現した。

 

 

身体も大きくなっていた。

 

 

虎吉、虎二は堂々とした体格だった。

 

 

しかし虎ちゃんは小柄で

 

なんだか頼りなかった。

 

 

また半年がたった。

 

 

虎吉、虎二は更に大きくなり

 

近所のボス猫と

 

唸り声をあげながら

 

睨み合うぐらいになった。

 

 

虎ちゃんは・・

 

こそこそしていた。

 

 

小さい体格だからだろうか。

 

 

 

あれから六年。

 

 

 

虎吉、虎二は

 

いつの間にか姿を消した。

 

 

虎二は怪我をしているのを見た。

 

猫同士で喧嘩でもしたのだろうか。

 

 

一番小さく弱弱しかった虎ちゃん。

 

 

今でも店の近所をウロウロしている。

 

 

たまに違法駐車に

 

マーキングをしてるのを見かけるね。

 

 

三匹で生き残ったのは

 

身体が大きかった虎吉ではなく

 

ボス猫と対決するほど

 

気性の激しかった虎二でもなく

 

小柄で臆病な虎ちゃんだった。

 

 

強いから生き残るわけじゃねぇんだな。

 

なんだか勉強になった。