【第40話】たまには思い出話でも

コーヒーショップを開きたいと思った俺は

 

タリーズのアルバイト面接に受かり

 

働く事となった。

 

覚えることがたくさんあった。

 

まずはコーヒーマシンの扱いに四苦八苦した。

 

外国製のエスプレッソマシンなのだが機械を扱う

 

タイミングで味が全く違った。

 

10代20代のアルバイトは頭も柔らかく覚えるのも早い。

 

40歳手前の俺は言われても

 

なんとなくわかるが直にできず厄介だった。

 

特にラテだのモカだのは毎日飲みに来る人が

 

多いのでチョッとした味の違い

 

温度の違いでも

 

「これは・・なんか不味い・・。」

 

見たいな事になる。

 

文章にすると簡単だがかなり苦労した。

 

もうひとつはレジだ。

 

これがまた覚えられない。

 

ましてや品川にあるタリーズなんてお客さんがガンガン来る。

 

覚えるどころじゃなくパニック状態だ。

 

俺の頭が・・(笑)

 

しかし人間は環境になれるもんで

 

一週間から二週間もすると身体が仕事を覚え始めた。

 

そうなると色々面白かった。

 

そして勉強にもなった。

 

チェーン店のコーヒーとか言うと馬鹿にする人も多いが

 

そうではないことが判った。

 

タリーズは豆にこだわっていた。

 

ブラックコーヒーは60分と決め手、

 

時間がたったコーヒーは

 

提供せずに廃棄するぐらい徹底していた。

 

60分すると味が落ちるからだ。

 

そして外国製のエスプレッソマシンは凄い。

 

完璧に使いこなせる奴が作る

 

 

ラテ、モカ、エスプレッソなどは美味しい。

 

個人のお店も美味しい店がたくさんがるが

 

100人のお客に短時間で同じ品質で出すの凄いと思った。

 

ただし・・本部から来るスーパーバイザーの類は

 

能書きたれるばかりであまり好きにはなれなかった。

 

俺の場合は偉そうなやつは

 

どうしても反抗したくなるのが

 

子供の頃からで・・・まぁ・・一種の病気だ(笑)

 

店になれてくると色々話も聞けた。

 

タリーズのオーナー曰く・・「儲からない・・。」

 

と言っていた。

 

話は変わるが、仕事中にどうしても慣れなかったのが

 

注文のたびにする掛け声だ。

 

「コンアモーレ」だの・・聞いた事ないだろうか。

 

イタリア語だ。

 

他のコーヒーショップは知らないが

 

タリーズはイタリア語を中途半端に使っていた。

 

それが・・きつかった。

 

だいぶ店に慣れてきたときオーナーにあることを聞いた

 

「タリーズのフランチャイズはどれくらいで出来ますか?」

 

「最低でも5000万は必要ですね。」

 

「浜松町にあるお店は1000万ぐらい月に売っていますが・・」

 

「純利益が100万あれば最優秀と言われています。」

 

俺は思った。

 

浜松町のタリーズは駅前一等地でお客の数もハンパない。

 

あれでそんなもんか・・・。

 

悪質クレーマーもあるみたいだし。

 

楽じゃねぇんだな。と。

 

それでも40歳手前のアルバイト生活は楽しかった。

 

なぜなら自分で働いた分がそのまま給料だからだ。

 

社長だとそうはいかない(笑)