【第20話】たまには思い出話でも

29歳になったばかりの頃

 

俺はとある団体に所属して

 

駅前でバスの上で喋ったり

 

全国を回って 企業などに

 

機関紙を売りつけたりしていた。

 

 

駅前・バス・大音響・で

 

イメージするものがあれば

 

それが正解だ。

 

 

 

このままじゃ。。

 

 

ろくな人生を送れないな。。

 

 

なんて考えていた。

 

 

 

そこで俺は

 

今は音信普通の父親が

 

養老の瀧グループの

 

居酒屋をやっていたので

 

 

そこで使ってもらえないか?

 

 

と願い出た。

 

 

こころよく引き受けてもらい

 

俺の飲食業人生が始まった。

 

 

 

始まったはいいが

 

料理をしたことが無かった。

 

 

 

包丁の使い方もしらず。。。

 

 

まったく使い物には

 

ならなかった。

 

 

父親に

 

 

「養老の瀧グループの

 

池袋店養老会館に行って来い!」

 

と言われた。

 

 

その当時の養老会館は活気があり

 

色んな所から

 

引き抜かれた調理長が

 

一階から5階?6階?まで

 

フロアーごとに居て厳しかった。

 

 

そこに30歳手前の

 

何もできないオッサンが

 

ノコノコと行った。

 

 

何もできない。。

 

俺はドリンクカウンターに回された。

 

 

18歳ぐらいの新入社員に

 

 

「ここにマニュアルがあります。」

 

 

「分量が決まっているので

 

間違えないでやってください。」

 

 

「最後にマドラーで

 

かき回してください」

 

と早口におしえられた。

 

俺は内心

 

 

「マドラー?

 

ウーロンハイ?

 

ジンフィズ?」

 

 

そんな感じだった。

 

 

営業が始まった。

 

 

 

一気にフロアーがうまり

 

オーダーがガンガン来た。

 

 

生ビールは簡単だった。

 

 

ウーロンハイぐらいまでは

 

何とかなった。。

 

 

 

その後は。。。

 

撃沈だった。

 

 

わけもわからず。。作った。

 

いや。。

 

途中から応援が来た。

 

 

飲み物が来ないと

 

若いアルバイトに言われた。

 

 

 

気が付くと営業も終わり

 

千葉までの電車に乗っていた。

 

 

 

はぁ。。ため息が出た。

 

 

 

さすがに疲れたのか

 

その晩はぐっすり寝た。

 

 

次の日また

 

東京行きの電車に乗った。

 

 

 

終点の東京で

 

電車が止まったが。。

 

しばらく降りれなかった。

 

 

 

「総武本線は折り返しなので

 

このまま乗って帰りてぇな」

 

 

「今日は体調が悪いから。。

 

と電話しようか・・」

 

「電車が止まらないかな。。」

 

とか考えていた。

 

 

 

行きたくなかったのだ。

 

 

なんとか自分を奮い立たせて

 

電車を降り山手線に乗って

 

池袋の養老会館まで行った。

 

 

 

それが二日目。。

 

 

すでに飲食業に入ったのを

 

後悔していた。