2013年

3月

14日

【第12話】たまには思い出話でも

 

 

【第11話】たまには思い出話でも

 

融資が通り俺の店は


四川火鍋専門店として

 

リニューアルオープンする事に


なったのが今から2年前。

 


予想通り劉さんは銀行で


追加書類が多かったが

 

比較的スムーズに融資が降りた。

 


とりあえずは安心した。

 

俺の店が7月


それから1ヵ月後に

 

劉さんのお店


【三国RYU】がオープンした。

 


俺の店はインターネットなどで


火鍋の専門店と書いてはいたが


理解されずトラブル続きだった。

 

 

そもそも四川料理屋として


4年間営業していたので

 

その当時のお客さんは


劉さんが作る水餃子


麻婆豆腐、などを

 

食べて〆に火鍋を


食べると言う感じだった。

 


それがイキナリ


火鍋しかないのである。

 

不満タラタラだ。

 


火鍋を食べて


もらえればまだマシだった。。。

 



店に入ってくる。

 

メニューを見る。。

 


メニューを見ながら


「麻婆豆腐ないんですか?」

 

「火鍋の専門店です」


とチャビママが答える。

 



お客さんは席を立って帰る。

 


そんな事の繰り返しだった。

 


食べてすらもらえない。

 


元々いたお客さんは

 

「また来ますね」とは言うが

 

2度目はなかった。

 


さすがに。。


これにはチャビママも参っていた。

 


俺も落ち込みはしたが


理由がわかっていた。

 



今まで来ていたお客さんは


中華料理と言うカテゴリーの中から


四川料理を食べに来ていた。

 


これからは中華料理の


カテゴリーじゃない

 

辛い料理の中で火鍋を


提供しないだめだ。

 


そして新しいお客さんを


作らなくてはならない。

 



ここから火鍋の改良が日々始まった。

 


毎日,毎日、毎日。。。火鍋を食べた。

 


チャビママと。 納得が行くまで。

 


三回改良すると一回は失敗していた。

 


その当時のお客さんには悪いが


毎日..火鍋が安定していなかった。

 


唐辛子も色々試した。

 



そのままの状態の


唐辛子を何種類も食った。

 


そして唐辛子には


甘みがあるんだとわかった。

 

 

その時から正露丸は最高の友人だ(笑)

 

 

火鍋に入っている漢方を全て調べ上げ

 

中国から取り寄せた。

 


それもそのまま食った。

 


そのまま食べると苦くて不味かった。

 


でも、あるものとあるものを


同時に食べると苦味が消えたり

 

甘みがでたり


次の日に胃腸の調子がよかったりした。

 


これは面白かった。

 

 

なるほどな。。


と中国人の漢方の配合は納得したりした。

 


山椒も色々試した。

 


ある時食べ過ぎて呼吸ができなくなり

 

119番に電話する寸前まで行った。

 


あの時はヤバかった(笑)

 

 

でも自分でもわかっていた。

 

火鍋が少しづつ


美味しくなっているのが。

 



自分なりに自信もって


提供できる火鍋が三ヶ月後にできた。

 


しかし。。。


その自信はもろくも崩れ去った。

 


そうあの四川省出身の中国人カップルが

 

俺の火鍋を食べた時だ

 

「このひなべ、にほんでは


おいしいほうだけどね」

 


「四川花椒がもっと


イッパい入ったほうがおいしいね」

 


「もっともっとおいしくなるね」

 

その時は。。なに!!


こら!っとカッとなったが

 


次の日、素直に四川花椒を買いに


上野行きの電車に乗っていた。