【第4話】たまには想い出話でも。

 気がつけば開店から

 

一ヶ月たっていた。

 

 

さすがにこのままでは

 

ヤバイと思っている頃

 

チャビママが

 

こんな事を言い出した。

 

 

 

「チラシをつくろうよ」

 

 

 

俺はあまり乗り気じゃなかった。

 

 

なぜならすでに二回ほど

 

チラシを作って販促していたからだ。

 

 

一回目はお店の場所を

 

船橋駅前なのに西船橋と書いて失敗。

 

 

 

二回目はチラシを駅前と

 

店頭で配ると言うやりがちな失敗。

 

 

 

駅前で配るとチラシがはけるが

 

船橋の駅前から

 

お店まで引っ張ってくるのは

 

困難に近い。

 

 

そして三回目・・・

 

 

やりたくなかった。

 

 

 

というより販促に使う資金が

 

なかったと言っていい。

 

 

しかしチャビママの意思は固かった。

 

 

記憶が定かではないが

 

自分でチラシを

 

作ってくれる所を

 

タウンワークで調べて

 

見積もりをもらって来た。

 

 

 

たしか・・・

 

デザイン込みで500枚

 

7・8万円ぐらいだった思う。

 

 

その価格が適正か

 

どうかは今となってはわからない。

 

 

チャビママは、こう俺に言った。

 

 

 

「わたしには使ってない

 

貯金が7万円あるわ」

 

 

「それでやろう!」と

 

 

意思が固かった。

 

 

 

そしてチラシが出来上がった。

 

中々良いと思った。

 

 

 

チラシでは2回失敗しているので

 

どう有功に使うか話しあった。

 

 

慎重に・・

 

なぜなら・・・

 

後がなかったからだ。

 

 

 

 

どうしたかって?

 

 

 

その500枚のチラシを

 

少しづつもって飛び込みで

 

会社を回ったのだ。

 

 

 

チャビママが一人で・・・

 

 

俺じゃない。

 

 

 

初めての経験で

 

緊張していたようだった。

 

 

 

1日目リクルートスーツみたいな

 

格好で会社を回った。

 

緊張しすぎて声も出なかったらしい。

 

 

 

でも勇気を振り絞って

 

会社のドアを叩いて回ったようだ。

 

 

2日目まだ緊張していた。


3日目・・

 

4日目・・・となると

 

色々判ってきたらしい。

 

 

 

スカシて

 

リクルートスーツなんかじゃなく

 

普段着でありのままの自分で

 

手渡そうと考えたようだった。

 

 

 

そこからは会社の

 

ドアを叩くのが楽になったと

 

店に帰ってきて言っていた。

 

 

 

なんだかんだで

 

3週間かけて500枚配り終わった。

 

 

配り終わった時

 

チャビママは

 

自信に満ち溢れていた。

 

 

 

 

しばらくすると

 

そのチラシをもってお客さんが

 

来るようになった。

 

 

 

初めはランチ、そして夜にも。

 

俺は・・これで店が

 

生き延びた事を感じた。

 

 

 

今でもこの事が

 

俺達の店を救った

 

出来事だと思っている。